掲載日:2022.11.25

国税庁

国税庁「令和3事務年度における所得税及び消費税調査等の状況」等を公表

 令和4年11月24日(木)、国税庁ホームページで「令和3事務年度における所得税及び消費税調査等の状況について」等が公表されました。
  1. 令和3事務年度における所得税及び消費税調査等の状況について
    https://www.nta.go.jp/information/release/kokuzeicho/2022/shotoku_shohi/index.htm
    令和3事務年度における所得税及び消費税の調査等の状況として、以下の内容が公表されました。
    https://www.nta.go.jp/information/release/kokuzeicho/2022/shotoku_shohi/pdf/shotoku_shohi.pdf
    1. 調査等の状況
      1. 所得税の調査等の状況
        ○調査等件数及び申告漏れ等の非違があった件数の状況
        実地調査の件数は、特別調査・一般調査が2万4千件(前事務年度1万9千件)、着眼調査が7千件(同5千件)で、合計3万1千件(同2万4千件)、簡易な接触の件数は56万8千件(同47万8千件)。
        これらの調査等の合計件数は60万件(同50万2千件)で、そのうち申告漏れ等の非違があった件数は31万7千件(同27万9千件)。
        ○申告漏れ所得(調査等の対象となった全ての年分の合計)金額の状況
        実地調査による申告漏れ所得金額は、4,198億円(同2,992億円)で、そのうち特別調査・一般調査によるものは3,882億円(同2,770億円)、着眼調査によるものは316億円(同222億円)。
        また、簡易な接触による申告漏れ所得金額は3,004億円(同2,586 億円)となっており、調査等合計では7,202億円(同5,577億円)。
        ○追徴税額(調査等の対象となった全ての年分の合計で加算税を含む。)の状況
        実地調査による追徴税額は、804億円(同533億円)であり、そのうち特別調査・一般調査によるものは777億円(同514億円)、着眼調査によるものは26億円(同19億円)。
        なお、実地調査による追徴税額を1件当たりでみると、256万円(同 224万円)となっており、前事務年度に比べ増加。
        また、簡易な接触による追徴税額は254億円(同199億円)となっており、調査等合計では1,058億円(同732億円)。
        (参考)譲渡所得の調査等の状況
        所得税のうち譲渡所得に係る調査等の件数が、1万7千件(前事務年度1万4千件)で、そのうち申告漏れ等の非違があった件数が、1万3千件(同1万件)。申告漏れ所得金額(調査等の対象となった全ての年分の合計)は、1,384億円(同1,150億円)。
      2. 消費税(個人事業者)の調査等の状況
        ○調査等件数及び申告漏れ等の非違があった件数の状況
        実地調査の件数は、特別調査・一般調査が1万4千件(前事務年度9千件)、着眼調査が3千件(同2千件)で、合計1万7千件(同1万1千件)、簡易な接触の件数は6万8千件(同7万5千件)。
        これらの調査等の合計件数は8万5千件(同8万7千件)で、そのうち申告漏れ等の非違があった件数は5万5千件(同4万9千件)。
        ○追徴税額(調査等の対象となった全ての年分の合計で加算税を含む。)の状況
        実地調査による追徴税額は、241億円(同133億円)で、そのうち特別調査・一般調査によるものは228億円(同127億円)、着眼調査によるものは 13億円(同5億円)。
        なお、実地調査による追徴税額を1件当たりでみると、143万円(同120万円)となっており、前事務年度に比べ増加。
        また、簡易な接触による追徴税額は71億円(同48億円)となっており、調査等合計では312億円(同180億円)。
    2. トピックス(主な取組)
      1. 富裕層に対する調査状況
      2. 海外投資等を行っている個人に対する調査状況
      3. 3) インターネット取引を行っている個人に対する調査状況
      4. 無申告者に対する調査状況
      5. 消費税の輸出物品販売制度の悪用事案に対する調査状況
    3. 参考計表
      〇事業所得を有する個人の1件当たりの申告漏れ所得金額が高額な上位10業種
  2. 「令和3年分民間給与実態統計調査 統計表」を掲載しました
    https://www.nta.go.jp/publication/statistics/kokuzeicho/minkan/gaiyou/2021.htm
    調査結果の概要は、次のとおりです。
    1. 令和3年12月31日現在の給与所得者数は、5,931万人(対前年比0.0%増、3万人の増加)。また、令和3年中に民間の事業所が支払った給与の総額は225兆4,195億円(同2.8%増、6兆2,141億円の増加)で、源泉徴収された所得税額は11兆1,870億円(同8.2%増、8,459億円の増加)。
      なお、給与総額に占める税額の割合は4.96%。
    2. 1年を通じて勤務した給与所得者
      1. 給与所得者数は、5,270万人(対前年比0.5%増、25万人の増加)で、その平均給与は443万円(同2.4%増、102千円の増加)。
        男女別にみると、給与所得者数は男性3,061万人(同0.5%減、16万人の減少)、女性2,209万人(同1.9%増、41万人の増加)で、平均給与は男性545万円(同2.5%増、131千円の増加)、女性302万円(同3.2%増、94千円の増加)。
        正社員(正職員)、正社員(正職員)以外の平均給与についてみると、正社員(正職員)508万円(同2.6%増、127千円の増加)、正社員(正職員)以外198万円(同12.1%増、214千円の増加)。
        ※令和2年分以前については、「正社員(正職員)」は「正規」、「正社員(正職員)以外」は「非正規」であったことから、伸び率(%)等については、参考。
      2. 給与所得者の給与階級別分布をみると、男性では年間給与額400万円超500万円以下の者が537万人(構成比17.5%)、女性では100万円超200万円以下の者が497万人(同22.5%)と最多。
      3. 給与所得者のうち、4,513万人が源泉徴収により所得税を納税しており、その割合は85.6%。また、その税額は11兆6,273億円(対前年比8.5%増、9,147億円の増加)。
      4. 給与所得者のうち、年末調整を行った者は4,894万人(対前年比0.8%増、39万人の増加)。このうち、配偶者控除又は扶養控除の適用を受けた者は1,399万人(同1.0%減、14万人の減少)で、扶養人員のある者1人当たりの平均扶養人員は1.44人。
    国税庁統計情報のサイトの「令和3年分民間給与実態統計調査結果」が案内されています。
    https://www.nta.go.jp/publication/statistics/kokuzeicho/minkan2021/minkan.htm
    https://www.nta.go.jp/publication/statistics/kokuzeicho/minkan2021/pdf/000.pdf

以上

  
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