更新日 2025.09.18
三菱HCキャピタル株式会社
本コラムでは、企業が所有する機械装置や車両、什器備品などの固定資産を効率的に管理する方法を解説します。固定資産管理の基本から具体的な管理方法、注意点、システム導入のメリットまでを網羅し、企業の資産を最大限に活用するためのポイントを紹介します。適切な管理を行うことで、企業経営の安定と効率化を図りましょう。
当コラムのポイント
- 固定資産管理の基本と種類を理解する
- 会計処理や台帳管理の流れを把握する
- システム導入で管理の効率化と正確性を向上させる
- 目次
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1.固定資産管理の基本
固定資産管理とは、企業が所有する資産(例:機械装置、車両、什器備品など)を適切に管理することです。これらの資産は企業の運営に不可欠であり、特に物理的に存在し、移動や使用履歴の管理が求められる有形固定資産が主な対象です。システムを導入することで、効率的かつ正確な管理が可能になります。
2.固定資産の種類と管理対象
固定資産は以下のように分類されますが、資産管理の対象となるのは主に有形固定資産のうち、複数拠点に存在し、移動や使用履歴の管理が必要なものです。
- 有形固定資産:土地、建物、車両、機械装置、什器備品など。特に、移動可能で現物確認が可能な資産が管理対象となります。
- 無形固定資産:特許権、借地権、ソフトウェアなど。実地棚卸管理には適していないため、管理対象外とされることが一般的です。
3.固定資産管理の流れ
- 会計上で管理
- 通常の業務:請求書に基づいて支払いを行い、減価償却を計算して会計処理を行います。これにより、資産の取得コストや価値の減少を正確に把握できます。
- 管理の課題:会計処理が複雑であり、専門知識が必要です。また、手作業での入力ミスが発生する可能性があります。
- 固定資産台帳に記入
- 通常の業務:取得した固定資産を台帳に登録し、詳細を記載します。台帳には資産の取得日、取得価額、減価償却方法などが記載されます。
- 管理の課題:台帳の管理が煩雑になりやすく、更新作業が手間となることがあります。
- 管理ラベルを貼る
- 通常の業務:固定資産に管理番号を記載したラベルを貼り、識別しやすくします。これにより、資産の追跡や管理が容易になります。
- 管理の課題:ラベルが剥がれたり、読み取れなくなることがあり、定期的なメンテナンスが必要です。
- 棚卸をする
- 通常の業務:年に1~2回、固定資産台帳と実際の資産を照合し、状況を確認します。これにより、資産の現状を把握し、不正や紛失を防止します。
- 管理の課題:棚卸作業は時間と労力がかかるため、バーコードなどの自動認識のラベルを取り入れるなど、作業の効率化が必要です。
- 現物管理の徹底
- 通常の業務:実際の資産の状態を定期的に確認し、物理的な管理を徹底します。これにより、資産の劣化や紛失を防ぎ、適切な維持管理が行えます。
- 管理の課題:現物管理には定期的なチェックが必要であり、人的リソースが求められます。
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